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「Missing」+「断章のグリム」?
そんな印象が最後まで拭いきれませんでしたが、
美談、綺麗にまとめようとした顛末を除けばわりと楽しめました。
わりと、ですけども。
少し詰め込みすぎなような気がして、どの要素も多分に中途半端な感じ。
異界の設定はバトルの道具で、反則級の人物がいるので序列は決定済み。
単純にパワーゲームになってしまっていて、
夜話集会のピンチをどう切り抜けるのかといろいろ思い巡らせていたら……
マジでデウス・エクス・マキナでがっくり。
や、ちゃんと伏線は張ってましたけどね……むしろバレバレ?
二段仕掛けの展開はおもしろかったんですが、
そのせいでキングがただのヘタレに降格し、
一方の黒幕は美談にしようとして折角の狂気がかすんでしまう。
この点が非常に残念。
やるならどうせ最後まで貫いてもらいたかった。
綺麗にまとめられても、この事件の過程などを考えればハッピーエンドには出来ないんだから。
登場人物らに魅力を感じられなかったのもマイナス。
唯一喫茶店の山田さんがいいキャラしてるなー、と思ったくらいか。
最後まで唯人のキャラがどうにもつかめませんでした。
いかにも続けます! な終わり方ですが、続きに手を出すか微妙。
ラベル:瀬那 和章