2008年02月11日

藤堂家はカミガカリ

藤堂家はカミガカリ (電撃文庫 た 21-1)藤堂家はカミガカリ (電撃文庫 た 21-1)
高遠 豹介

メディアワークス 2008-02-10
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これはなかなかに好みにはまる作品でした。
思わずニヤニヤしちゃう展開に、脱力してしまうやり取り。
各国の神話を題材にした設定も好きです。
う〜ん……ちょっと考えれば黒幕にたどり着けたかもなぁ。
巻頭イラストを見返したら……ちょっとネタバレ気味かな。
軽く眺めるに済ませておいてよかった。

登場人物が誰も彼も個性的で、きちんとした行動理念を感じられる。
言動は軽いけど過去に重いものを抱えている神一郎と、
どこまでもシンプルに自分に素直な美琴。
いきなり打ち解けちゃっているのにはさすがに多少の抵抗を感じましたが、
その後のナイスコンビっぷりに些細なことと思えてきます。

で、この二人で安易にカップリングしなかったのが一番よかった。
ハテビトと人間の間に築かれる関係それぞれが
シンプルゆえにわかりやすく、共感しやすい。
強くなりたい、作った料理をおいしいと喜んでもらいたい。
この作品の一番の魅力は、捻らないストレートな表現でしょうか。

なもんだから。
もぅ神一郎にストレートにデレてく春菜が可愛い可愛い。
弁当忘れてのお約束から、寝言じゃない夢に至るまで。
全然隠せてない好意がやたら可愛くって可愛くって。
実際この二人のやり取りだけでもお腹いっぱいですよ?

重要な要素を含む神一郎の過去を重く書きすぎず、
そこからの脱却をぐだぐだ書き連ねなかったのも好印象。
やられたら非常にテンポ悪く感じてたでしょうね。

それにしても……なぜに表紙が彼女なのか。
やぁ、確かに展開的にいい位置にいましたし、
キャラ的にも主役級に迫っちゃいましたが……
このシリーズを続けてくれそうなあとがきですので、
次に誰が表紙を飾るのかちょっと楽しみです。
主役二人じゃないのは確かだなぁ。
ラベル:高遠 豹介
posted by コウ at 01:25| Comment(0) | TrackBack(3) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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