そこそこ面白かったけれどおもしろくなかった。
面白くない、ではなく、おもしろくない。
ストーリーはまぁ、平凡。
ある意味王道で評価が左右されるものじゃない。
とりあえずバイストンウェル? とか思っちゃう程度。
そういう物語の娯楽的部分ではなく、
それを以って表そうとしている部分がとことんおもしろくない。
好きか嫌いかのどちらかと聞かれれば嫌い。
曖昧な表現で許されるなら好きではない。
読んだ感想として、主要三人どいつもこいつも偽善者という印象。
偽善者という表現は間違っているかもしれないけど、
いかにも自己犠牲的な態度が読んでて鼻につく。
誰もが相手のことを想っているように見せかけて、
その実そういう自分に酔っているようにしか見えてこない。
かろうじて遥が自分の望むものに対して真摯な部分が見えて、その点は好感。
言い換えれば、そこだけが許せる部分。
設定を前面に見せてそれが鼻についた円環少女と同じくで、
こちらは(解説にあるように)観念的な自己犠牲を前面に出しすぎてて厭。
まぁ、そういう感じ方をして作者がそれを賛美しているとまでは断言しませんが。
なんとなーくだけど、作者は月姫とか好きそう。
や、これは本当に何の根拠もないイメージですが。
マリが出てきたとたんに抽象的かつ概念的な物言いが目立つ目立つ。
そういう部分も俺が反感を覚える要因なんだろうなぁ。


