![]() | 輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫 わ) 渡瀬 草一郎 メディアワークス 2007-11-08 売り上げランキング : 579 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
待ってましたの新シリーズ。
かぼちゃ萌えの次は猫!
うはぁ……「あ、あんたの肉球なんてどうだっていいんだからねッ!」
改めて語るまでもない完成度。
今回は魔導具の部分でいろいろと楽しませてもらえそうです。
それだけではなく、神々の話や六賢人、フィノの本性など楽しみな要素がのっけから満載。
特にフィノ嬢は……これで何もないと考える方が鈍いでしょう。
一方セロの方は、アプローチの方向は違うものの、
禁書目録とかきゅーとの主人公らと似通っていてちょっと残念。
それでも一風変わったものを――と往生際悪く読んでいましたが。
とはいえ、使い方次第でいろいろとできる? かな?
しかしまぁ、主役は猫でしょう。猫。
ビジュアル的には長靴を履いた猫。
「計画通り……!」とかほくそえんでいるに違いありません。
実際結構黒い部分が……ってメイン三人で黒さがないのがセロだけって。
三つ全部殺すんじゃん! とか思わずつっこみたくなる選択肢もナイス。
ストーリーはまぁ、物語の始まりって事で順当な内容。
空鐘一巻のような怒涛の展開にはなりませんでしたが、
伏線はしっかりと用意され、先の展開が楽しみ。
それにしたってアルカインとハルムバックの駆け引きは実に楽しかった。
悪役が単なる悪党じゃないのが渡瀬作品の魅力の一つ。
でも、今回一番おいしいところを持っていったと思ったのが、鳥屋の老爺。
ひょっこり顔出しての一言が実にツボにはまりました。
爺様グッジョブ。