世界平和は一家団欒のあとに(2)

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――戦いには、ロマンってやつが必要だ。

その通り！
まさしくもってその通り！
第七章冒頭の描写なんてどれだけ熱くさせてくれるんですかこの野郎！
ってくらいに燃えましたよ！

家族愛、悪の美学、ヒーローの熱さ。
お腹満腹ってほどに詰め込まれているくせに、飽きが来ない。
一つ一つのエピソードにいちいち同調してしまう。
現実にはありえない設定なんだけど馴染み深いものばかりで、
やってることや問題が現実味にあふれているから妙に共感してしまう。
思わず自分がそこにいるかのような一体感！

一巻も十分におもしろかったんですが、
今回はシリアス分が減って、より身近な感じが強くなった。
悪の首領だろうが、公園での姿はまさにリスト――げふんげふん。

柚島嬢の出番が大幅に増えているのも嬉しいところ。
しかもナイスサポートで、軋人がさりげなく一生〜とかモノローグしてたりと、無意識に嫁さん認定。
よいパートナーです。ベストコンビです。
無表情気取ってますが、ときどき顔を赤らめたりとかポイントをしっかり押さえています。

いやぁ、非の打ち所が無い。
いろんな部分できちんとツボを押さえているし、何よりエピローグが実に良かった。
素直に一番敵に回したくない奴、と思いましたよ。
しっかり悪してんじゃん、侮れない。

文句なしの傑作。
ルクガインの見た目がなんかデスアーミーなのも個人的にポイント高し。