かくてアダムの死を禁ず
posted with 簡単リンクくん at 2007. 3.13
海冬 レイジ〔著〕
富士見書房 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。
富士見書房 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。
これぞLOVE文庫だよなぁ……とか思っちゃいました。
ツンがデレを少しずつ見せてくる過程が非常に秀逸。
前シリーズは未読ですが、
LOVEしつつもミステリーとして成り立っている点は評価。
序盤でさりげなく提示されていた伏線が、終盤でしっかりかみ合うところなど、
しっかりとした構成でストーリーと謎解きを楽しむことが出来ます。
Episodeという形で場面を区切り、
上手に現在と過去と別の視点を見せているのも、
教誨師の観点からの人間世界を上手く表現していてると思います。
ただ、全体的に無難な作りでコレというものがないことと、
主人公・誓護のツッコミがしょぼい点が欠点。
前者は人外少女と賢しい少年が臨時タッグを組んで――
という点で類型を挙げるに苦労しない。
後者はまぁ、なんつーか、化物語の後だから。
化物語のやりとりを味わっていると、これくらいじゃ物足りないんですよね……
化物語を読む前なら十分に楽しめたと思うんですが。
とはいえ、否定的な部分もなく、ミステリーとして十分に楽しめたので、
シリーズの今後にも期待したいと思います。
ツンデレは好きですし。