主人公に感情移入できないのが一番のマイナスかな。
好きなタイプの人間じゃないし。
むしろ誠と山崎の大人コンビの方が楽しい。
キャラクターはそうなのだが、
ストーリーにもメリハリが欠けている印象が拭えない。
シーンごとのつながりが弱いし、
玲や角倉の行動目的が薄いためご都合展開としか見えない場面もいくつか。
三人組との決着はなぜかお茶を濁されてるし。
ルイスとネピアの関係の描写や、
玲に向ける凛のやきもきした気持ちなどが良かった分、
ストーリーのグダグダ感がひどくもったいない。
いくつか消化されない伏線や展開が残ったまま完結ですが、
まぁちょっとそれも止むなしかな、と。
……案外シビアなんでしょうか、HJ文庫。
しかしながら仄かにエロいですね、相変わらず。
二人の関係がそういう倒錯めいたものかとハラハラドキドキでした。
エロスはほどほどにな。
貝花 大介著