2006年12月03日

スイートホームスイート

スイートホームスイート 1
佐々原 史緒著
エンターブレイン (2006.3)
通常1-3週間以内に発送します。

ほのぼのと読めるホームコメディwith人外ってとこですか。
基本は押さえつつ、そこかしこの妙な特徴がなかなかツボ。
広島弁を繰る二十代の曾祖母やところどころ毒舌のブラウニー、
ポメラニアンなワードッグなど、くすりとくすぐられるポイントが多い。

展開はオーソドックスだが、自然な流れが心地よい。
徐々に馴染んでいく一彦の姿を見ていて思わず嬉しくなってしまうのは、
彼の周りの諸々に好感を抱いてしまうからだろう。
腹を撫でてやると喜ぶ犬なんてハァハァもんですわ。

欠点を挙げるなら、前述のようにオーソドックスすぎる展開。
ある程度先の予想がついてしまうため、胸躍るような場面が無かったのが残念。
まぁ、ラストのカーニバルのくだりはそのシチュエーションとそれ自体に興奮しましたが。
百鬼夜行とか大好きなんで。

一般高校生にしては妙な部分で博識な一彦。
しかし、少なくとも牛頭人身の化け物を見ればほとんどミノタウロスだと思うが……
牛頭鬼って渋いな、おい。
posted by コウ at 02:25 | TrackBack(3) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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