ラジオガール・ウィズ・ジャミング

ラジオガール・ウィズ・ジャミング

posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.12

深山 森〔著〕
メディアワークス (2006.7)
通常24時間以内に発送します。

オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

泣いた。
胸にじんと来る暖かさに思わず涙を流してしまった。
人の暖かさとか善意とか、そういう「正義」や「正しいこと」ではない、
純粋に人が人を思う気持ち、それの連なり・繋がりに胸が締め付けられる。

主人公はレコリスだけど、本当の主人公は街とそこに住むすべての人々だろう。
戦火に焼け、力をあわせて復興し、平和を手に入れた街と住人。
エピローグで語られる、JOLの役割。
それは大仰なものではなく、ほんの少し、隣の人を意識させるもので。

自分の隣りに誰かがいてくれる。
そのありがたさや優しさ、暖かさを感じさせてくれるこの雰囲気に
「狼と香辛料」と同じものを感じる。

キャラクターもなかなかに魅力的な人でいっぱい。
個人的に古風で無骨で一本気な大尉がお気に入り。
レコとオレンジのエピソードでは思わずにやけてしまった。
トムとジェリー、ルパンと銭形警部のような。
や、ある意味お約束なんだけどね。
それが作品全体の雰囲気にぴったりはまってて。

一方で重要な要素を担う「戦争」であるが、
これも変に誤魔化したりせずしっかりとそれによってもたらされた傷跡を描きつつも、
前向きなストーリーで陰惨に感じさせないのは高評価。


や、レベル高いし、非常に面白いしでお気に入りです。
俺的2006年上半期ベストは間違いなく「狼と香辛料」ですが、
下半期は「ラジオガール・ウィズ・ジャミング」に一票。

いろいろとアレなところもある電撃文庫ですが、
数撃ちゃ当る的なものはあるとしてもやっぱり良作はあるもんですね。

Comments

リンクを貼っていただき、本当にありがとうございました。いつもラノベ買うときはかなり参考にさせてもらっていますが、これだけのペースで毎日毎日更新されているのはホントに驚き、感心しています。これからも頑張ってください。あと、紹介してもらった「憂鬱アンドロイド」は近いうち探しに行こうと思います。これからもよろしくお願いします。

PS　こちらからもリンク貼らせて貰いたいのですが、RSS・XMLアドレスのみしか受け付けないとかで、ちょっと手間取っています。

Posted by さたけ【ラノベなPSP】 at 2006年07月14日 16:08