あとがきで著者が書いているように、間違いなくジェットコースター的な展開が楽しめる。
舞台がテンポ良く切り替わり、事件がその都度始まり終わる。
終わりまであっという間に読めてしまった。
しかしまったくそれにしても。
闘真が無茶苦茶すぎて、前半は正直――後半に比べて置いてけぼり感が非常に強かった。
どーせ助かるんだろ?的な。
実際フリーダムから落ちても……いや、まぁ、確かにあんな無茶な方法で助かるとは思いもよりませんでしたが。
あーれはいくらなんでも都合よすぎじゃないか?
その後のドッグファイトも、ACファンとしてはどこのブレイズだどこのメビウスワンだどこのサイファーだ、と。
その分、後半のADEMの面々の奮闘振りが非常に楽しめた。
超人ではない人々が、それでも持てる力を尽くして戦い勝利する。
あきらとアリシア。
なんと実にいいコンビなのだろう。
9S?でのやり取りが非常に活きていて、この巻でやっぱり一番盛り上がった。
出来ればその後に二人の軽いやり取りがあればなお良かったんだけど。
八代。
なんやら八陣家が云々の設定で期待を裏切られた感があったが、
さらにいい意味で裏切ってくれてナイスグッジョブでもちゃんととどめは刺そう。
伊達。
惚れる。活躍シーンが短くて濃い。
しかしながら完結編でのさらなる活躍に期待で胸躍る。
正直ルシフェルとか鳴神モードの闘真やらの人外決戦は好みじゃなく、
もっと切羽詰ってぎりぎりで死力を尽くしてがんばる"人間"の姿が見たい。
だからこのシリーズ、一番好きな話が二巻の対レプトネーターなわけで。
完結編の登場で四巻構成になった黒川編。
次巻ではADEM対海星の人間的なばかし合いとぶつかり合いを期待しつつ、
カラー見開き一発目、どこの少女漫画ですか?