んー、前作に比べるとちょっと物足りない。
いや、かなり物足りない。
つーか、カルピスの原液とカルピスウォーターくらい濃度が違う。
要所要所でしっかり描写がなされておらず、状況の把握がひどくし辛い。
何気なく読み進めて疑問が浮かび、読み返してもやっぱりよくわからない。
そういう場面が少なからず。
(以下ネタバレ気味なので注意:一応読みにくく)
さらに、睦月の心理描写がしっかりとなされておらず、故にクライマックスでも置いてけぼり感が強かった。
特に睦月の正体に関してはあまりにも唐突過ぎる。
高一で成長途中っても限度あるだろ……どこかの銀の流星の負け犬さんじゃあるまいし。
そんなもので、なんとなく予想通りではあるけれど、そこに至るまでの動機付けが曖昧すぎた。
庸介の成長と沙織の気持ちが良く書かれていただけに(それでも描写不足な場面があったが)
あまりにも多い部分での描写不足が惜しまれる。
単品で見れば十分読める作品だけれど、
前作と比較すると記憶に残るものの差に驚く。
孝雄さんの幸せな姿が書かれていたのは嬉しかったですが。
前作 「世界のキズナ 混沌な世界に浮かぶ月」
http://alles.seesaa.net/article/9454675.html